明治元年169号

太政官日誌第百六十九
明治紀元戊辰冬十二月

【泉山御参拝ノ事】
十二月十三日御布告写
還幸後来ル二十五日泉山御参拝御道筋堺町御門南ヘ三条東ヘ寺町南ヘ五条東ヘ伏見海道大仏正面ヨリ入御妙法院宮御小休同所御出輦西門七条通西ヘ伏見海道南ヘ大路橋御順路泉山着御
右之通被仰出候事

〇【守護不入ノ寺院取調ノ事】
諸国寺院之領地従来守護不入ト相唱候分政務等自ラ取行ヒ今以府藩県之所轄ニ不相成モ有之趣相聞候間右等之寺院取調早々可申出旨御沙汰候事

【出征諸藩ヘ御沙汰ノ事】
同日御沙汰書写
鍋島少将兵隊
征討出張遠路跋渉日夜攻撃到ル所〈云々〉
〈第百卅一十一月二日芸州兵隊ヘ御沙汰書同文〉

小笠原豊千代丸兵隊
久々遠路跋渉攻撃奏功既ニ東京ニ於テ〈云々〉
〈第百卅三十一月四日薩州兵隊ヘ御沙汰書同文〉

〇【病院改名ノ事】
軍務官
先般病院被為取建候処当今未タ難被行儀モ有之暫時病院之名目相止メ当分軍務官治療所ト唱候様被仰出候間此旨相達候事

〇【美作国騒擾ノ事】
松平三河守
美作国諸領入交リ政令一途ニ不出ヨリ人心不和ヲ生シ且松平右近将監御預所之郷民共頻ニ徒党騒擾之形状ニ付鎮撫使御差向被為在度申立之趣一応尤ニ相聞候得共元来朝廷之御趣意奉戴セサルヨリ政令区々ニ相成民和ヲ失ヒ騒擾ヲ醸候次第ニ付其藩ニハ高嵩ニモコレ有兼テ被仰出候府藩県一致ニ帰シ天下同軌之御趣意ヲ奉体認政治教化等一国之標準トモ相成拡充之力ヲ以テ隣並之藩々親和扶植庶民安堵候様先導可有之処無其儀只管微力不束ヲ申立再三願出之趣不被及御沙汰候依テハ前顕之次第篤ト服膺致シ藩屏之職任違算無之様可相心得旨御沙汰候事

松千右近将監
当夏五月出格之御仁恵ヲ以テ作州之内高二万七千石余其藩ヘ御預ケ被仰付厚御沙汰モ有之候処右地所百姓共庄屋村長等ノ不正ヲ申立徒党ケ間敷所業ニ至リ殆騒擾ニモ可及之勢素ヨリ其藩之不都合ヨリ生シ候訳ニ無之トハ乍申御預以来右様之形勢ニモ有之候ハヾ急速鎮撫教諭之所置モ可有之処今以恟々不穏趣ニ相聞候段全ク治教ノ不行届ニ相当候ニ付テハ被仰付之品モ有之候得共何分新附之儀ニ付御沙汰ニ不被及候間前条騒擾之趣意且村長并小前之者共正邪曲直等篤ト取糾シ一同安堵撫育行届候様可致旨御沙汰候事

【出征諸隊ヘ御沙汰ノ事】
同十四日御沙汰書写
各通
鍋島少将兵隊
有馬中将兵隊
池田中将兵隊
池田相模守兵隊
池田摂津守兵隊
征討ニ付軍艦ニテ海路遠渉日夜攻撃〈云々〉
〈以下第百三十一十一月二日芸州兵隊ヘ御沙汰書同文〉
但春来兵事ニ付大宮御所〈云々〉
〈第百三十三十一月四日薩州兵隊ヘ御沙汰書同文〉


池田中将兵隊
征討出張遠路跋渉其労不少候既ニ於東京被為慰軍労候〈云々〉
〈以下第百三十三十一月四日薩州兵隊ヘ御無沙汰書同文〉
但春来兵事ニ付〈云々〉〈同前〉


同前 創傷之者
征討出張遠路跋渉日夜攻撃遂被創傷〈云々〉
〈第百三十五、十一月七日柳河藩兵隊ヘ御沙汰書同文〉

〇【三宝院ト栃木主計頭領地争論ノ事】
朽木主計頭
三宝院門跡ト領地争論之儀京都府ニ於テ裁評有之候間此旨相達候事

三宝院
朽木主計頭ト領地争論之儀京都府ニ於テ裁評有之候間此旨相達候事

〇【公議所開設ノ事】
万民ヲ保全シ永世不朽ノ皇基ヲ確定スルハ固ヨリ万機之政令公論ニ出ルニアリテ即御誓文ノ大本ニ候依テ当夏議政行政ノ御制度相立各府藩県ヨリ徴貢土ノ法御設ニ相成候儀即御政体之通ニ候然ル処春来兵禍引続候処ヨリ御誓文之御趣意或ハ未タ周達セサルモ有之候処当今追々四方鎮定弥前条之通広会議ヲ興シ万機公論ニ決スベシトノ御趣意ヲ以今般改テ被仰出東京旧姫路邸ヲ以当分公議所ト御定ニ相成来春ヨリ開議致候様被仰出候間各彼我之私見ヲ去リ公明正大之国典確立之所ニ熟議ヲ遂ケ御誓文之御趣意ニ貫徹致候様御沙汰候事
但開議期日御規則等ハ追テ御沙汰可有之候事
諸藩公議人
別紙之通被仰出候ニ付当年之儀ハ御暇下賜候間勝手次第帰国可致候尤来正月中無遅滞東京ヘ可罷出候事
諸藩公議人過日早々東下可致旨相達候処於東京別紙之通被仰出候ニ付テハ来正月中罷下候様可致候尤未タ不差出藩々モ同様相心得正月中屹度差出可申候事

【下総八日市場ノ戦】
同日水戸藩届書写
当春国許脱走之奸徒去九月廿九日夜ヨリ十月三日暁迄二日三夜之間城下ヘ侵入之節姦徒敗走ニ付追討トシテ出張ノ人数同七日下総国迊瑳郡八日市場ニ於テ合戦ノ砌味方死傷并姦徒討取之儀其砌不取敢概略御届申上置候処此度委細取調別紙ノ通報知御座候間此段御届申上候以上
十二月十四日 徳川中納言家来 大野謙介
戦死
里見平三
萩谷理右衛門
菊池五郎右ヱ門
望月新十郎
佐藤平三郎
福田十兵衛
皆川源吾
武石伝之允
初瀬兵太夫
雨宮新助
江幡定右衛門
大森左平治
前野安次郎
堀口蔵吉
赤須隆三郎
児玉市之允
滝川金太郎
塙与市
潮田猟之介
三田寺秀太郎
小田次郎
川又捨吉
馬場雄四郎
石井新之介
佐藤彦七
萩留蔵
塀和善之助
宮部万三郎
関忠之允
荻谷伝衛門
清水捨吉
小池泉三郎
木下清吉
関俊之介
宮田清三郎
中根八之介
和田鉦吉
荒蒔内蔵介
明根恒右衛門
照山庄三
蔀捨五郎
佐藤正介
西野泰次郎
小貫竜之介
山口佐吉
大曽根金之介
郡司捨吉
植田庄八
藤三郎
家老松平安房家来 山崎亀太郎
卯兵衛
仙助
家老山野辺主水正家来 細谷八三
谷田川万
岡田弥八郎
村岡常之允
鯉淵村 清光院隠居
参政興津市郎兵衛家来 市兵衛
小野村百姓 源五郎
石上外宿村百姓 助七
手負
中村彦之進
矢野唯之允
戸村惣大夫
江幡虎吉
杉原源蔵
塙左五郎
大山鉄蔵
武藤貞四郎
増山理左衛門
矢野四郎左ヱ門
吉田伊之介
師岡猪之允
松本兼太郎
菊池勇之助
鈴木金次郎
青木栄次郎
益子左一郎
鵜飼喜三郎
白石又右衛門
大山虎松
和田政之允
大関彦七郎
兼子与四郎
板橋善三郎
伊藤秀五郎
吉成恒次郎
大古健五郎
国友忠三郎
信木丑之助
林長五郎
佐久間貞助
大内孝太郎
柏淳平
西安三郎
浅沼八十吉
江幡吉五郎
今井平三郎
浅川安之允
小泉藤三郎
高林平内
白井八太郎
小田倉竜之允
小沢彦四郎
松葉亀吉
佐藤梅吉
松本善次衛門
間々田金三郎
蓮沼又四郎
飯島祐蔵
横倉秀五郎
菊池孝五郎
山中政介
田所長十郎
寺門忠一郎
玉川福蔵
岡田弥七
畠山権次郎
関本豊吉
村岡幸七
斎藤六右衛門
安藤津右衛門
石川清兵衛
岡部三八郎
小沼錫之助
藤田藤太
小沼亭介
福田三右衛門
河西織部
柳下啓助
多寺菊太郎
川崎惣太
樫村進之介
山本善次
鬼沢安之介
矢島林助
相沢熊蔵
加治権次郎
駒田亥之助
江橋善蔵
一瀬源太郎
佐藤幸之助
綿引郡次右衛門
江原与三兵衛
寺門俊助
岡部忠三郎
金沢悦之介
清厳寺
安達善之進
細谷蔵太
早川吉右衛門
滝田秀之助
小田倉六左ヱ門
永作安之助
田崎清介
河井伴次郎
栗原啓蔵
高畑源十
雨具藤兵衛
関内宇之衛門
村田彦四郎
木内冨吉
五十嵐彦兵衛
島崎新三郎
石川誠之助
関沢鉄太郎
山崎山十郎
木村平兵衛
岡山卯之次郎
長山勇次郎
小田野誠六郎
室田市之介
小林孝太郎
柳町嘉七
耀町清蔵
和田芳吉
駒柳清之助
沢畑惣兵衛
伊沢芳五郎
大戸喜八
安藤捨蔵
大助
下伊勢畠村百姓 三蔵
石塚村百姓 喜兵衛
清之助
平兵衛
藤七郎
重次郎
孝蔵
右之内前御届書ニ所載人名今除之
討取
市川安三郎
鵜殿内匠
太田源五郎
生駒誠蔵
河合伝次
村松信蔵
野沢藤太郎
佐々木雲八郎
藤咲小右衛門
宮田介太
小田部壮三郎
猪飼伝右衛門
佐々八三郎
大久保久八郎
宇田川松之介
中川任一郎
中沢寅一郎
小島為四郎
田島重次郎
高倉常五郎
戸村三郎四郎
滑川惣四郎
黒羽鉄五郎
生井岸次郎
小貫要介
庄司誠一郎
長山徳十
藤田卯之助
磯崎二郎左エ門
茅根善吉
岩沢政五郎
滝徳太郎
田崎年次郎
菅谷貞蔵
小泉幾太郎
打越所一郎
目黒安次郎
安部弥吉
渡辺織之介
森山友右衛門
久保曽右衛門
高野金蔵
高野金七
高野田右衛門
長沢亀之助
木村兼吉
大沼平蔵
市毛子之吉
儀三郎
藤太郎
孫四郎
孫七郎
大介
孫兵衛
捨吉
啓次郎
源之助
善八
忠助
栄吉
与六
貞介
市兵衛
元吉
豊蔵
新八郎
藤之助
熊五郎
吉五郎
千次郎
源四郎
桂次郎
誠一郎
維三郎
久米吉
清次
外ニ首三十六級姓名不相分
生捕
渡辺伊右衛門
生熊丑之介
鯉淵幸蔵
島崎左介
川崎六郎
木村弥一右エ門
松本長右衛門
田崎謙次郎
久兵衛
下総国匝瑳郡八日市場ニテ討取之
討取
佐藤主税
佐藤酉之助
冨田理介
生井松次郎
橋本小三郎
丹下音蔵
大久保貞蔵
大高孫兵衛
山田惣次郎
友部徳之介
綿引隆三郎
春山宗七
鈴木欣一郎
佐藤留勇
外ニ首十級討捨七人生捕一人
生捕
関八太郎
上彦四郎
千葉重兵衛
討取
高久彦三郎
笠間ニテ召捕之
安仙之助
大高熊之助
弘道館ニテ討取
松田半左衛門
弓削左内
生井秀三郎
久留米藩ニテ討取
朝比奈友次郎
大嶺惣七郎
河合子之吉
小山金平
川崎某
小松崎某
右之内前御届書所載人名今除之
以上